森保監督批判の無意味さ

こんにちは。

先日のアジアカップで日本代表がイラン代表に敗れ、ベスト8で姿を消すことになってしまいました。

その中で様々な意見が飛び交いましたが、森保監督への批判が特に多かったです。

当然と言えば当然ですが、果たしてどこまで意味があるのだろうか、なんてことを思ってしまいます。

 

まずもって、私自身も森保監督に思うことはあります。

戦術面はあまり期待していませんが、戦略面、運用面で非常に拙さを感じます。

これがまだ代表監督1期目の序盤なら理解もできますが、むしろどの監督よりも経験豊富なはずなのに、一向に良くならないどころか下手になっているようにすら見えてしまいます。

今回のアジアカップではGKの鈴木彩艶選手のパフォーマンスが良くない意味でフォーカスされることが多かったです。

彼自身、浦和では西川選手の壁に阻まれ、他J1クラブにレンタル移籍でもするのかと思いきや一足飛びでベルギーのシント・トロイデンへ移籍。

シント・トロイデンではシュミット選手の移籍が躓いてやや混乱状態の中、間隙を縫うようにポジションを掴みましたが、まだまだ経験が浅い中でアジアカップの抜擢はポテンシャル起用と言えるものでした。*1

代表はガチンコ勝負の場だ、育成をするのはおかしい。というのは至極当然の意見ですが森保体制になってから結構こういうことしてるんですよね。

2019年のコパ・アメリカではJのシーズンと被ることもあり、東京五輪の目指す当時U22のメンバーを中心に招集、同じく2019年のE-1選手権でも一部の国内組を除けば大半が当時U22の選手たちが中心となっての選出でした。

2022年のE-1選手権でもJ1で実績のあったGKを差し置いて鈴木彩艶選手が選出されるなど、「代表を利用して選手を育てる」ことが多い印象です。

個人的に好きな手法ではありませんが、ここまでは批判するほどでもない範疇ではあります。*2

ただ、今回のアジアカップに関しては鈴木彩艶選手以外のGK選考も不味かったと思います。

J1優勝は経験したけど、代表キャップは1試合の前川選手、J1でもスタメンで出始めたのは2023年の後半からで代表キャップがなく、なおかつ負傷を抱えていた野澤選手で3人GKを固めてしまうというのは正直「やる必要のないギャンブル」で自らの首を絞めていたように見えました。

例えばここで鈴木選手に加えてベテランで経験豊富な西川選手(浦和)、川島選手(磐田)を呼ぶことはできなかったでしょうか。

少なくとも3人とも経験が浅いというタチの悪いギャグマンガみたいな状況は避けられたでしょう。

また、他にもCBは冨安選手、板倉選手に加えて経験豊富な谷口選手は信頼するものの、町田選手と渡辺選手に関しては何故呼んだ?レベルの使い方だったり、もっというと過去にもワールドカップの時に1分も試合に出さないくらいの序列の町野選手を招集していたりと、大会を全員で勝ち抜くためのスカッドを作るという観点が極めて弱い印象はあります。

 

長々と森保監督に思うことを書きましたが、それでも今のJFAは、日本サッカーのトップは、「森保監督がベスト。ベターじゃなくてベスト」と判断して契約をしているという事実があります。*3

つまるところ、どれだけ森保監督に問題があろうと、我々一般のファン層が不満を抱こうと、森保監督の雇用を決めている上層部が森保監督を100%信任している以上、どうにもなりません。

そもそもこうなると責めるべきは中間管理職の森保監督よりも、JFAの上層部になるのではないでしょうか。

森保監督に思うことは山ほどありますが、それでも私個人としては森保監督を「今すぐやめろ!」という気にはどうしてもなりません。

今のチームの責任をすべて森保監督が取るべきだとは思えません。

これまでの代表の先人達が良くも悪くも積み重ねてきたこと、その中でJFAが選び取ってきたこと、それこそが今の日本代表チームです。

 

守田選手は「もっと指示をしてほしい。」*4

と訴えていましたが、指示をしないのは森保監督の独断というよりは、JFAとして「放任でいいんじゃないか。少なくともワールドカップで2大会連続ベスト16に進めたし。」という思惑があり、森保監督自身それに従っているんじゃないかなと私は思っています。

 

もっと言うと日本代表はトルシエ監督の時にトルシエ監督の指示に従わなかったり、ザックジャパンの時にもザッケローニ監督の指示と違うことをしたり、ハリルジャパンでも同じことが起きるなど、先人たちが積み重ねてきた「監督の指示を無視してでもその場の選手たちの合議で物事を決める」という伝統があります。

森保監督はその伝統を尊重しているだけにすぎません。

なので森保監督を「指示をくれない」監督というよりは先人たちの振る舞いを目の当たりにした結果「指示をしない」ことになったわけです。*5

守田選手を筆頭とした今の代表の主力は先人たちと関わりがあるわけじゃないですし、先人たちよりはるかにレベルの高い環境で日々戦っていますし、監督の言うことを無視して心地よい環境を作ろうとする愚か者はほとんどいないだろうとは思います。

思いますが、だからって具体的な指示を出せるかというと、そういった選手主導で監督の指示を無視する姿を山ほど見てきているわけですので現実的には厳しいでしょう。

 

先人たちの積み重ね、そして明確でフェアな判断基準を持たないJFAという組織への考察なしに森保監督だけに石を投げようとする姿勢はサッカーファンとして知的誠実さに欠けると私は言いたいです。

 

 

最後にもっとシンプルな話をしましょう。

JFAの判断基準に沿うなら、監督としての実力は一旦脇に置くでしょうし、そもそも実力を何で測るかの物差しも一般的に想像するものと異なる可能性があります。

そして日本に限らずですが代表監督という仕事はとかく報われにくい。

そんな中で皆様が、そして私が思うような優秀な指揮官が日本代表の監督をやってくれるとはどうしても思えませんし、JFAが選択するとも思えません。

かといって現在Jで指揮を執っている人物を引き抜くのも難しく、在野でこれという人物も見当たりません。

そうなると、名波浩コーチが森保監督の後を引き継いで監督に就任するという恐怖で腰が抜けるような人事が行われる可能性が一番高いです。

 

このあたりも考えたうえで、それでも森保監督がどうしても憎くて憎くて仕方ないというのであれば事あるごとに批判を繰り返し、解任を望むのも一つの考えで個人の意見だと思います。

ただその先にあるのは「まともな監督による明るい未来」である可能性は極めて低く、「森保監督の下位互換でしかない人物たちによる地獄の入り口」だよということを私は伝えたかったです。

 

*1:一部の浦和サポーターは鈴木選手に対して盲目になっていますがもう少しフラットに評価はすべきでしょう。個人的には代表格のGKが全員フルコンディションなら鈴木選手は選外です。なんなら代表キャップのない新潟の小島選手、MLSでプレーする高丘選手、鳥栖の朴選手、ガンバの一森選手あたりのほうが鈴木選手より実力はあると思います。

*2:いわゆる代表監督の選考としてはそういった基準もあるにはあるでしょう。

*3:WCの後という多くの監督が市場に出回るタイミングでガッツリ契約更新した時点でJFAにとって森保監督は「人がいないから」”しゃーなし”で任せている監督ではなく、「森保監督だからこそ」と思っているのは明白でしょう。

*4:

web.gekisaka.jp

*5:勿論、森保監督自身の持つ手札にも限界はあるでしょうけど。

今育成ええ感じやねん

どこがやねん

 

 

 

 


こんにちは。

 

先日、「若手とは」「育成とは」ということを考えるに至ったきっかけになったニュースがありました

www.f-marinos.com

現大学一年生の塩貝選手(慶応大)を早くも内定との運びになりました。
同年代にはユース卒で、世代別代表でも活躍した内野選手(筑波大)や松村選手(法政大)がいますが、流石にまだだろうと思っていたので、同年代の塩貝選手の内定にはびっくりさせられました。

 

hochi.news

また、その後には現高校2年生の名和田選手(神村学園高校)もキャンプで練習参加しており、更に言うと欧州や国内各クラブとの争奪戦にマリノスも参戦しているとのことでした。

こちらに関しては有力な高校生の内定時期は大体今の時期くらいになりがちな印象はあるので、「まあそんなもんか」くらいに思っています。

 

まず簡単に私自身がこの2件についてどう感じているか、そして更に若手育成についても書いていきたいと思います。

 

■塩貝選手について

こちら、塩貝選手ですがまず結論から言うと

「全く問題ない。むしろいいことではないか。」と考えています。

 

今回の内定によって出てきそうな懸念点および問題点として

・早期内定による安心感からくるパフォーマンスの下落

・本来教育機関である大学をレンタル先扱いしていること

くらいかなと思っていますが、まず1つ目に関しては、塩貝選手をどう捉えているかにもよると思います。

彼自身の目標、ゴールがJに入団することならもしかしたらそうなるかもしれませんが、今の若くて有力な選手の大半にとって、Jクラブ入団はスタート地点に立つくらいの感覚でしょう。善し悪しは別として。

ちょっと話はそれますが、塩貝選手が字面通り卒業を待ってきっちり2027年から入団するとも限りません。

むしろその可能性は低いでしょう。

マリノス側の事情、本人の仕上がり具合次第で早期のプロ契約は十分考えられるでしょう。

塩貝選手としてはマリノスはあくまで”踏み台”、見据える先は欧州でしょうし、そのモチベーションであればマリノスの内定ごときで安心してパフォーマンスを落としてしまう可能性は低いと思います。*1

 

2つ目については、そこはもう「慶應マリノスの間で決まったことだから」としか言いようはないですし掘り下げようにも、掘り下げきれないと思います。

例えば各クラブで有力なユース卒のHG選手たちは基本的に育ったクラブに帰りがちです。*2

明確に内定を出していないだけで、ほぼ帰巣が既定路線みたいな大学進学ケースはいくつもあるわけですし、それはじゃあ大学をレンタル先扱いしてないと言えるの?というと微妙なケースだと感じます。

が、そもそも大学をレンタル先扱いして悪いのかというと、大学側からしたら実績作りにもなるし、そこまで悪いことでもないのかなと思ったりします。

とはいえ若手育成という観点から見てみると、今の日本サッカー界は大学に育成を外注しているような側面はあるな、と思うのです。

大学側からするとその見返りは卒業生の飛躍により人気を向上させること、またプロクラブの優秀なユース選手を優先的にあてがってもらうことなどでしょうか。

後で詳しく語りますが、今のJリーグ、特にJ1は10代から20歳そこそこの選手にとっては厳しすぎるリーグなんですよね。

それだったら出番がある大学、J2以下のカテゴリ、ユースリーグのある欧州クラブに行った方が成長が見込めると考えるのはまあ何もおかしなことではありません。

 

■名和田選手について

練習参加は自由ですし、取る気の有無にかかわらず練習参加くらいは別にあっていいと思います。

ただ、実際に狙っているということで少し思うことを書きます。

タイプ、キャラクターは違えど直近で言えば高卒で世代屈指のアタッカーであった樺山選手を前々任監督と前任編成担当者の肝煎りで獲得しましたが、結局樺山選手の強度の無さ、継続できなさを改善することができないまま2年で手放すことになりました。

その前だと後に代表にもなった町野選手を使うことなくレンタルし、戻すことなく手放した例もありました。

この2選手*3に共通して言えるのは、「チーム内のライバルたちの圧倒的な質と層が分厚すぎた。」ということです。

町野選手だと当時はエジガル選手、エリキ選手、オナイウ選手がライバル

樺山選手だと当時はエウベル選手、仲川選手(マルコス選手、西村選手、水沼選手)がライバル

まあきついなんてもんじゃないですよね。

私は率直に言うと名和田選手がマリノスに加入した場合、町野選手や樺山選手と同じことが名和田選手にも起きるのではないか、と危惧しています。

というか無理なんですよ普通に。

マリノスに限らずですが、J1の中位以上のクラブで安定して試合に出るレベルの10代の選手なんて滅多にいるもんじゃないです。

よほど編成でボロッカスになったところを穴埋めするかのように出るとか、それくらいじゃないとまともに試合に出られる環境じゃありません。

とはいえ他のJクラブにいって敵になるのも怖いので、直で欧州に行ってほしいところですね。

 

■岐路に立たされるJ1の若手育成

J1クラブ、特に上位争いをするようなチームの若手育成、シンプルに無茶苦茶きついと思います。

まず今の高校生からすると進路の選択は大きく4つあります。

●J1クラブに入団する

●J2/J3クラブに入団する

●大学に進学する

●欧州クラブと契約する

 

まずもって上記の選択肢のうち、出場機会が一番厳しいのは欧州クラブではなくJ1クラブです。

欧州クラブには基本的にセカンドチームがあり、若手主体のリーグを戦っています。

まるっと大学年代の分だけもう1つユースに近い組織を持っているような感覚です。

J1はそれがないので、トップチームにぶち込まれて強力すぎるライバル相手にほぼ無理ゲーに近いポジション争いを強いられてしまいます。

また、世代別代表ならJ2やJ3からでも呼ばれます。

J2やJ3で出場機会を得て結果を出すと、主力待遇に近い形でJ1に移籍することもできますし、なんならJ1をすっ飛ばして欧州すら狙えます。

大学は将来のキャリア形成に強みがあります。また、同年代の選手たちとしのぎを削る分だけやはり出場機会はJ1より遥かに確保しやすいのは事実でしょう。

18歳の新卒からすると、J1クラブへの入団という一番魅力的というわけでもない道が圧倒的に一番険しいわけです。

よほどそのクラブへの関心がないと、よほど好待遇じゃないと選べないんじゃないかなとそう感じます。

 

もちろんJ1クラブはJ1クラブで有望な若手をレンタル移籍しますが、レンタル移籍は万能じゃありません。

まずもってレンタル移籍できている若手の立場は弱いです。

プロキャリアの浅い、もしくは無い選手のレンタルですから、ある程度レンタル先はちゃんと考えてあげないと「合わないサッカーで苦しみながら試合に出られないだけで1年過ごす」ことも大いにあります。

活躍次第ですが1年で帰ってしまうような選手を軸に据えるなら、レギュラー取れるか取れないか程度の実力じゃ難しく、ある程度抜けた実力じゃないと難しくなります。

また、それ以外にも借りているクラブが買い取りにかかる可能性もあります。

かといって手元においても出場機会が与えられるとは限りません。

 

結局大学に育成を外注する選択が一番丸い、と思えるくらいにはJ1の育成は障壁だらけです。

ただ、これを「無理してでも育てようとしないJ1クラブの怠慢だ」というのならそれは個人的にはちょっと厳しすぎる意見に思えます。

プロである以上勝ちを求めるのは当然です。目先の勝ち点を捨ててでも若手を使うというのはやるもやらないも自由ですが、やらなくても普通のことです。*4

育成はトップチームのリソースにフリーライドするものじゃありません。

 

とはいえ高卒選手を迎え入れるなら最低限のキャリアプランは持っておくべきですけどね。

何もなしにとりあえずセール感覚で高卒選手を獲得して、特段キャリアプランを用意するでもなく、とりあえずでレンタル放流を繰り返し、期間が来たら契約満了で切り捨てるようなやり方は流石にクソですし、それを「プロの世界は厳しい」や「クラブ側の親心」とか言い出すサポーターもクソですけどね。

厳しい世界だったら尚更獲得には、そしてトップ昇格には慎重になるべきなんじゃないのかと。

それが出来ずに面倒も見切れずに切り捨てることが「親心」はいくら何でもクラブに都合よく解釈しすぎです。

 

話は逸れましたが、大事なのは「18歳~21歳ごろまでの若手選手」の「安定的な出場機会」をクラブ単位じゃなく、リーグ単位で担保することじゃないでしょうか。

2021年に発足したはいいが、すぐに頓挫したエリートリーグのようなユースリーグがない限り、育成は今のままずっとこうなります。

「別に育成環境は今のままでいいし、基本大卒を中心にして高卒は無理に育てなくても出られる場所で出ればいい。」と思うならそれでいいです。

私自身それに近しい思想です。

ただ、「高卒選手の育成をどうにかしないといけない」と強弁するのならまずは上記のようなリーグとしての仕組みから議論すべきかなと思います。

「育てないクラブが悪い」とクラブのせいにするような問題ではないと思います。

 

*1:言ってて悲しくもなりますが、そういうもんだと飲み込むしかないでしょう。

*2:編成面や負傷などで絶対ではありませんが

*3:アタッカー以外のポジションも含めると更に居ますけどね。

*4:かといって高卒選手を近々で使う気もないのに大量獲得して大量レンタルするのが正しいかと言われると個人的には「NO」ですが。

2024シーズン横浜F・マリノス編成

こんにちは

本音を言うと、先日流れたユニPVとそれに付随するタレントさんに関する話題について書きたかったのですが、正直その話題を書くだけで結構疲れちゃうので今回はIN/OUTから見た2024マリノスの編成について書いていきたいと思います。

 

追記(2024/2/13)

西村拓真選手がスイスのセルヴェットへ移籍することになりましたので、追記します。

 

■GK

●OUT

一森純(G大阪/レンタルバック)
オビ・パウエル・オビンナ(神戸/完全移籍)

●IN

ポープ・ウィリアム(町田/完全移籍)
寺門陸(山口/レンタルバック)

 

やはりどうしても手痛かったのは一森選手の流出でしょう。

流出とはいえ、引き止められなかったこと自体がクラブの瑕疵とは思いませんし、ガンバ側も東口選手を超える可能性を見出したことでしょうし、プロテクトは当然と言えます。

そうなった時に町田のポープ選手を獲得する運びとなりましたが、私は恥ずかしながらポープ選手の具体的なプレーを見たことがないため何とも言えないです。

足元ばかり言われますが、どちらかというとラインのケアで飛び出す勇気、ミスをしても引きずらないメンタリティの方が重要で、一森選手はその辺がちょっと異常なくらい長けていた印象です。

それが出来るのであればとりあえず彼を主軸として期待すればいいですし、フィットに苦しんだとしても飯倉選手で賄えるところかなとは思います。

オビ選手は戦力としてみると、こういう言い方が正しいかは分かりませんがそこまでの痛手ではなかったと言えます。

先述の通り、いわゆる従来のGK像を打ち破ることを求められるチームにいながらも、なかなか思うように殻を破れなかった印象です。

そういう意味では下部組織育ちであり、レンタル先でも高いラインのケアやビルドアップの起点となるプレーを経験済みの寺門選手のほうが戦力としての期待値は大きいと言えます。

トータルで見たときに、一森選手のマイナスをポープ選手がどれだけ埋められるかにかかっているところはあるため、やや賭けに近い編成かもしれません。

 

■DF

●OUT

角田涼太朗(海外クラブ移籍交渉中)

●IN

渡邊泰基(新潟/完全移籍)
吉田真那斗(鹿屋体育大学/新卒加入)
加藤蓮(東京V/完全移籍)

 

まず初めに、短い間ではありましたが大学サッカー界屈指の選手がマリノスを選んできてくれて、一緒に優勝も経験できたことは私は心から喜ばしく思います。

角田選手は日本代表の常連になれるだけの力を持っていると私は思っていますので、是非とも欧州でも頑張ってほしい限りです。

そんな中で角田選手がいなくなる穴を埋めるという観点から見ると渡邊選手のチョイスは100点満点ではないでしょうか。

渡邊選手の獲得で角田選手流出のマイナスを最小限に抑えることに成功し、なおかつRSBとしてアジア大会にも呼ばれ、既にマリノスでデビューも果たしている吉田選手、LSBが主戦場ながら色々なポジションでプレーできそうなUTの加藤蓮選手を獲得し、不測の事態がいくつか重なってもなんとかなるようなスカッドにしてきたなという印象です。

ただ、とはいえRSBは全員万全なら3人、LSBは全員万全なら4人となるとちょっと多すぎます。

放出というのもそうでしょうが、例えば小池龍太選手をボランチ中心に使ったり、小池裕太選手をLWGとして使ったり、意外な起用があるかもしれません。

楽しみに見たいと思います。

 

■MF

●OUT

なし

●IN

山村和也(川崎/完全移籍)
天野純(韓国・全北現代/レンタルバック)
植田啓太(栃木/レンタルバック)

 

果たして山村選手は言うほどMFなのか?という疑問はありつつも純粋に上積みができたと思います。

天野選手は言うまでもなく新シーズンのレギュラー候補筆頭格ですし、山村選手は守備のUTでも期待できますが困った時にその対空性能を生かして前でプレーすることも可能でしょう。

植田選手はユースの先輩でもある榊原選手や吉尾選手のようにまずは色々なポジションで便利屋としてキャリアを切り拓いていくことになりそうです。

しいて言うなら今いるボランチのうち渡辺皓太選手、山根陸選手の2名に関しては夏移籍で海外を目指すという可能性はあると思っています。

そうなると山村選手の主戦場は案外ボランチになるのかもしれません。

 

追記(2024/2/13)

西村選手が移籍することとなりました。

シンプルに戦力面では「何とかなる」と思っています。

ややもすると過剰気味だったことを考えれば、まあこんなもんくらいで緊急補強は要らないだろうと思います。

ただ、万が一レンタルバックとなると逆にどう使うんだろうというのは考えています。

 

■FW

●OUT

杉本健勇(磐田→大宮/レンタル終了)
●IN
なし

 

ほぼ動きがなかったと言っていいのはここです。

杉本選手は昨年ブログで獲得意図を書きました*1が、彼自身の負傷もあり、思ったような稼働は出来ませんでした。

それでもリーグ戦のH札幌戦で印象的なゴールを決めたり、ACLでも得点を記録。

出場機会が短いながらも腐ることなくチームの一員として戦ってくれました。

とはいえ戦力としてみたときには植中選手、村上選手がJ1の水にある程度馴染んできて昨年よりは最初から使いやすくなったこと、天野選手復帰によって西村選手のCF起用も考えられることからするとCF枠はもう十分に埋まっていたため、退団はやむなしだったといえます。

個人的に驚きだったのはWGにテコ入れがなかったことです。

エウベル選手、ヤン・マテウス選手の両WGは素晴らしいパフォーマンスでしたが、翻って水沼選手、宮市選手、井上選手はというと決して合格点を上げられるようなものではなかったと思います。

井上選手はすでに負傷で開幕に間に合わないことが分かっている状態ですが、34歳の水沼選手、32歳の宮市選手のバウンスバックをどこまで期待するか、代役としてナムテヒ選手を検討するか、など考えないといけないことは多いです。

 

そして、一部で言われている『世代交代』について私見を述べさせていただきます。

まずもって、今の時代は20代前半まででJ1クラブの主力になっているような選手はよほどの例外がない限り海外に移籍します。

一部、選手としての性能がピーキーすぎたりするとそういったオファーがかからない場合もありますが、基本は声がかかり、移籍するものと見ていいでしょう。

そうなると、頑張って世代交代を果たして、若い選手に切り替えたとてその若い選手たちが二束三文の移籍金でいなくなっていくのです。

果たして、万難を排してまで世代交代をする必要はあるのでしょうか。

世代交代というのはあくまで「強く居続けるための手段」であって、世代交代そのものを目的にしても意味はありません。

なので、私は世代交代が遅れていること、ベテランが多いことについて危機感はありません。

だってこのリーグ環境ならそうなるでしょうと。私はそう思っています。

 

■総評

2023年以上の過密日程を考慮しても、戦力のマイナスを最低限に留めたうえで、大半の現有戦力の引き止めに成功し、着実に層を厚くできたと思います。

明確な上積みは天野選手、山村選手、加藤蓮選手、吉田選手あたりでしょうか。

優・良・可・不可で言えば可にはなると思います、*2

あとはピッチで見せるだけ。

新監督にどこまでの手腕があるか、全く以て未知数ですが。

成功するならそれも良し、駄目ならきっぱりオーストラリア路線と手を切ってしまって良し。

そのくらいの感覚で見てあげたらいいんじゃないかなと思います。

 

 

 

■ユースについて

昨年に引き続き、2年連続でユースからの昇格がありませんでした。

ここに関しては人それぞれ意見は異なってくるでしょう。

とりあえずまず言いたいのは「誰一人昇格打診をすることがなかった」のか「昇格打診をしたけど断って大学進学を選んだ選手がいる」のか分からないことです。

内野航太郎選手(筑波大学)や木村凌也選手(日本大学)は昇格打診はあったものの、本人たちの意思で打診を断り大学に進学しています。*3*4

つまり昇格「させなかった」のではなく昇格「しなかった」ということです。

そうして考えると、例えば2023年度に高校3年生世代だった畑野優真選手、池田春汰選手、舩木大輔選手あたりは昇格の打診があったけど結局本人たちの判断で昇格を断った可能性はあるでしょう。

私個人としてはその流れで全く問題ないと思っています。

選手の成長曲線は人それぞれで、10代にプロの空気を吸うことでぐんぐん伸びる選手もいれば、プロアマ関係なく試合経験を積みながら20代半ばに伸びるような選手もいます。

実際マリノスユースから昇格して、即レンタルで中々結果を出せていない現状もあります。

ふと考えてみてほしいのですが、毎年トップ昇格させることに何の意味があるのでしょう?

毎年昇格だけさせて、一度もマリノスのユニフォームを着ないままレンタル先に送り込まれて消えていく選手を見せられて皆さんはそれでも毎年トップ昇格が見たいのでしょうか?

 

まず大前提として

●10代の選手が安定的に出番を確保できるほど弱いチームじゃない。*5

●若い選手のレンタル移籍において成功事例がかなり昔まで遡らないと無いこと*6

ということを踏まえて考えないといけないわけで、そう簡単に「ユースから昇格させてほしい」と私は言えません。

それとも、「勝敗を度外視してユースから昇格した若い選手を優先起用すべき」なのでしょうか。*7

もし、皆様が「若い才能が潰される姿を見て性的興奮を覚える」タイプの奇怪な変態なら私から何も言うことはありませんが、そうでないなら果たして「毎年トップ昇格」を求めることが本当にいいことなのか、というのは立ち止まって考えてもいいかもしれません。

 

*1:

hapmldp.hatenablog.com

*2:優・良までは流石に行けないかなと

*3:

[関東]「三笘選手をロールモデルに」…筑波大スーパールーキー内野航太郎は不発デビューも「大学に俺がいるぞということを」 | ゲキサカ

*4:

敵としてU-20代表に立ちはだかったU-20W杯守護神最有力の木村凌也「選ばれる自信はある」プロは「早ければ早いほど」 | ゲキサカ

*5:山根選手は極めて稀な才能ですし、遠藤渓太選手は当時のチームがさほど強くなかったです。

*6:大卒なら仲川輝選手、高卒なら下手すると斉藤学選手まで遡りそうですね。

*7:クラブの立ち位置によってはその考え方もありでしょうが、マリノスがそれをやるべきフェイズにいるかどうかは考えた方が良いでしょう。

ア○ルフ○ック概論

■まえがき

本概論は非常に品性下劣な内容になっております。

そういった内容が不得意な方は本記事を読まれないことを推奨いたします。

 

 

 

 

■出口じゃなく入口だと気づいた日

早速で申し訳ないですが、私は当初至ってノーマルな性癖だと思っていました。

経験豊富というわけではありませんが、好みのタイプも見るAVも別に他の男性に見せても「普通だね」とそう言われるようなものだったと自負しています。

少なくとも、アナルファックに関心を持ち現実でやろうと思ったことはありませんでした。

そんな私でしたが、ある日を境に一つの関心が自分の脳内から全く離れてくれなくなってしまいました。

「ニューハーフっていったいどういう感じなんだろう」

ということです。

 

きっかけはある日、FANZA*1でAV巡りをしていた時にとある超有名ニューハーフAV女優の当時の最新作が目に映りました。

当時のトップAV女優と比較しても全く引けを取らない美貌に似つかわしくない立派な男性の象徴。

妙に心がざわつき、他の作品で気を紛らわせようとしましたが自分に嘘をつくことができず、私はその作品を思わず購入しました。

その時開いた扉の重み、感触は今でも忘れることは無いでしょう。

 

しばらく私は普通に過ごしていましたが大きな転機が訪れます。

当時、横浜市菊名というエリアに住んでいたのですが、仕事の職場に通いやすいエリアに引っ越したいと思い、中野坂上に引っ越しました。

この中野坂上という場所、新宿や新大久保といったエリアと徒歩圏内だったのです。

引っ越して数日たった時、私はとあることに気づきました。

「ニューハーフ風俗に行けるぞ…」と

行ってすぐ帰ってこれる、これはめんどくさがりな私にとっては大事な要素です。

わざわざ横浜から新宿まで繰り出して帰るのは面倒でしたが徒歩圏内でしたからね…

 

とはいえ思い立ってすぐ行動するほどアクティブな人間ではないので、入念に下調べをし、AV出演経験のあるキャストを指名することにしました。

 

ここで、ニューハーフにはどのような種類の方がいるかを説明したいと思います。

 

①玉なし竿あり

比較的オーソドックスなのが、玉だけ摘出した方です。

男性ホルモンは玉から分泌されるため、玉を取ることでとても女性らしさが増します。

ニューハーフに慣れていない人は玉なし竿ありの方を選ぶのがある程度安全だと私は思います。

ですがその反面、玉を取ってしまうと男性器自体が機能不全に陥ることがままあるため、幅広いニーズには対応できません。

 

②玉あり竿ありホルモンあり

こちらは玉を取っていない方です。

その代わり定期的に女性ホルモンを摂取しており、内部から女性らしさを得ようとしています。

割と見た目も含めて女性的になりやすいと思います。

玉を取っていないので、男性器が全く機能不全になる方は少ないですが、またこちらも後述するようにウケじゃなくて攻めができるかどうかは人それぞれになります。

 

③玉あり竿ありホルモンなし

これは所謂「男の娘」と呼ばれる方です。

スキンケアと化粧のみでホルモンも玉取りもやっていない正真正銘の男性です。

ここは当たりはずれが激しく、めちゃくちゃ美意識が高くて可愛い子もいれば、落ちぶれたロックシンガーのおじさんみたいな方もいます。

 

④玉なし竿なし(性転換済)

男性からすでに性転換手術を済ませて女性になった方です。

ただ、私自身ここはお会いしたこともないため特段語れることがありません。

すみません。

 

そして話を元に戻しますが、私が初めて指名したニューハーフは①の方でした。

流石に初手から玉あり竿ありを選ぶ勇気はなく、なんなら風俗だったほとんど行ったことのないような人間が、ニューハーフという未知の領域に足を踏み入れに行くだけでガクブルでしたが、自分自身ですんなりとニューハーフを受け入れたこと、抵抗を一切持たなかったことに自分で驚きました。

もっと違和感、抵抗を覚えるのかな?と不安な気分にもなりましたがそんなことは一切なく、良い意味かどうか分かりませんが純粋な女性を相手にするのと全く同じ気持ちで向かい合うことができました。

多分そこにも人によって壁があるのかもしれません*2

 

そこからはお店に限らず、Tinderなども使ってたまに会えるか会えないかみたいなことをしていました*3

 

共通して、私についているイチモツと同じものがついているのですが、そのイチモツが妙にエロく見えました。

トイレに行くたびに散々自分のイチモツは見て知っているわけで、今更何の感情も抱くことは無いですし、銭湯などで他の客のイチモツをじろじろ見ることは無いですが、見たとしても特に何も感じません。

ですがニューハーフとコトに及ぶときに彼女たちが持っているイチモツはそれら日常で触れるイチモツとはまるで違う淫靡さがありました。

 

これは私の個人的な感覚になるかもしれませんが、純粋な女性と性行為をして女性器に挿れるのと、アナルに挿れるのとでは前者の方が気持ちいいです。

もちろん人それぞれの感覚ですし、相手の都合もありますが、やはり挿入されることを前提に作られた部位と、決してそうではない部位なので。

なので私は純粋な女性とアナルプレイをしようとはあまり思いませんでした。

 

とはいえ、そんなこんなで私はニューハーフの独特の魅力に取り憑かれ、沼に浸かっていきましたがそれは沼ではなくまだ浅瀬でした。

 

■挿れていいのは挿れられる覚悟のある奴だけだ

ニューハーフとのプレイにも慣れたころ、私は新しい刺激が欲しくなりました。

AVを見ていても、ニューハーフ側がタチとなって男優を掘る様子がありましたし、自分自身全くの道で恐怖心はありつつも興味がわいてきました。

そしてある日、好奇心が抑えられなくなり「逆AFプレイ」を実施することになりました。

 

ここも簡単に解説します。

①AFプレイ

所謂男の方が、ニューハーフに挿入するプレイです。

こちらが一般的で、AFプレイがNGなニューハーフは極めてレアです。

 

②逆AFプレイ

ニューハーフが男に挿入するプレイです。

こちらは、例えば玉を取ってしまって、勃起もままならないようなニューハーフだと挿入そのものが不可能になりますのでNGになります。

玉を取っていなくとも、逆AFプレイはAFプレイと比較すると技術が必要なため、出来ないというニューハーフもいます。

 

そんな中で逆AFをやってもらうことになったのですが、まずは「気持ちよさを感じるまでまだ至らない」です。

元々当然と言えば当然ですが、挿入するためにできているわけではない

 

そんな中で初めてほぐしてもらって挿入されたとき、異物感はあるものの特段良さを感じなかったのは事実です。

今でもまだあまり慣れないですし、快感を覚えるまでには至らないのですが、「可愛い子に犯されている」というそのシチュエーション自体は性的興奮のスパイスになっています。

 

なので、逆AFを知ってからはアナルもののAVを見ると「頑張ってほぐしてきたんだな」と女優に対して妙な感慨を覚えることがありますし、「果たして気持ちよく思っているのだろうか」とも思っています。

割と必要のない知識ですね笑

 

■目の前のニューハーフを100%女性と感じることができるか

アナルプレイ、もっというとニューハーフと楽しむにはここが大事なんだと思います。

ごちゃごちゃしたものを取っ払って衝動的な自身の迸るリピドーに全てを委ねることができるか。

委ねることが出来れば新たな道、開く必要のない道が開けますし、そうでなければ閉ざしたままノーマルな道を歩めばいいのです。

 

私自身、推奨する気はありません。

ここはもう好み、個人の趣向の領域です。

ですが、興味を抑えられない方は一度試してみてもいいかもしれません。

 

 

 

 

 

■さいごに

沼に入ってみようか、ちょっと試してみようか

という人に対しての一言アドバイスです。

 

①まずは「玉無し竿あり」の子を選んでみよう。

玉が無い子は男性ホルモンが分泌されることが無いため女性らしさが強いです。

ヘテロの方でも一番抵抗感は薄いでしょう。

 

②最初はAFのみで止めよう。

逆AFは難しいです。

はじめましてですんなり出来る人は早々いません。

出来たとて気持ちよくなるとも限りません。

 

③可能なら映像作品に出演した子を選んでみよう。

それでもどんな見た目の子が来るか不安、という場合はAVに出演したことある子を見て、サンプルだけでもいいので見てみて好みかどうか判断してみてください。

これはまあ普通の風俗やマッチングアプリでも100%結局好みの見た目の子が出てくるかわかりませんので同じといえば同じですが、開けたことのない扉を開けようとするのなら事前の準備は入念にするに越したことはありません。

 

 

以上が概論となります。

 

クソみたいな文章にお付き合い頂き、ありがとうございました。

*1:当時はDMM

*2:と、そのとき相手をしてくれた方は言っていました。

*3:特大地雷を踏みぬきかけて逃げたこともありました

M-1グランプリ2023決勝戦感想

こんにちは

12/24に行われたM-1グランプリの決勝の感想を書きたいと思います。

大前提として「8000組以上の中から選ばれし10組」であることは忘れちゃいけないと思っています。

 

1組目:令和ロマン【648点 / 3位通過】

期待の若手でしたが、トップバッターを引いてしまい流石に「これは厳しいか」と思われましたが予想を裏切って勝ち上がりました。

ちょっと衝撃的なトップでしたが、後から聞いた話では戦略的にネタを選び、審査の基準を狂わせる策がはまったということで二度驚きました。

昨年の敗者復活の時点で「これは来るな」と感じさせるものはありましたが、さらに上回ってくる圧倒的な仕上がりと場慣れした雰囲気は結成5年目の出せる物じゃありませんでした。

昨年のファイナリストであるヨネダ2000に、今回の令和ロマンが同期ということで他の同期芸人たちはどれほど心を折られたんだろうなんてことを思ってしまいます。

ド王道のエリート街道を驀進しつつも、親しみやすさのある令和ロマンが作り出すお笑い界が私は楽しみでなりませんでした。


2組目:シシガシラ【627点 / 9位】

敗者復活で、個人的には歌ネタの最高峰というか最高到達点に近いものを見せられて文句なしの勝ち上がりでしたが、敗者復活のネタは封印して異なるネタで挑みました。

所謂面白おかしく楽しい感じのハゲネタで、脇田さんの可愛さと哀愁を両立したフォルムはテレビ受けしまくるだろうなと感じましたがインパクトはやや足りなかったように思います。

ハゲネタがベタで評価されないというのを敗者復活のネタで覆してきましたが、あのクラスのネタを用意できるか、用意できたとして隠しつつ決勝で持ってこれるか(2本目はとりあえず置いといて)に尽きると思います。


3組目:さや香【659点 / 1位通過】

昨年も1stステージで圧巻のパフォーマンスを見せ、優勝候補として期待を集めていた中でその高すぎるハードルに負けることなく素晴らしいパフォーマンスを見せました。

昨年の「おとん81…?」もそうですが今回も「エンゾ53歳」と終盤で1ギア上げてくる構成はもう名人芸の域でしょう。

テンポ、間、技術に関しては言うことがなく完璧ですが、彼らが心配なのはまた今後も出るとなるとさらに高いハードルを設定されてしまうことで『過去のさや香』と戦わされて勝手に点数を差し引かれてしまう可能性があることです。

オズワルドが苦しんでいますが、過去の素晴らしかったパフォーマンスや多忙なスケジュールの中でもっともっと勝てるネタを仕上げるのは彼らと言えど難しいミッションだと思います。


4組目:カベポスター【635点 / 6位】

ネタは面白かったです。ただ4分でやるネタなのかと言われたときに「もう1つ2つ山が欲しいな」と思いましたし、多分本人たちもネタから削った箇所はあったんじゃないかなと勝手に推測しています。

声量や勢いで勝負していないだけに、4分の間で観衆の心をつかむのはかなり難しいですが、それでも着実に受けを取っていたのはネタの質の高さによるものだと感じます。

ですが2021年オズワルドのように、しっとりした入りから爆笑をもぎ取った例もありますし、静の漫才師も全く不利というわけではありません。

まだ飽きられた感じもありませんし、来年以降のバウンスバックも期待していますし、十分できると思います。


5組目:マユリカ【645点 / 4位】

キモだちでヨゴレ、この時点でマユリカ中谷が各局のオモチャになったことが確定しました。

所謂コント漫才で、良くも悪くも特筆するようなことは無かったのですが、演技のうまさ、そつのなさで高得点につながったものと思われます。

新しさという観点でいくとそこまでのものはなく、劇場受けという意味では間違いなくするだろうけど、賞レースとして考えるともう1ひねり2ひねり欲しいかなというのは個人的な願望であり意見です。

ただ、そこまでせずともあの強烈キャラがこれからお茶の間を席巻していくのだとしたら無理に賞レースに出ずともバラエティでしこたまいじられながら寄席でしっかり笑いを取るポジションでもいいのかもしれませんね。

正直いかなる舞台でも彼らが「ハズす」イメージは全くないです。


6組目:ヤーレンズ【656点 / 2位通過】

圧倒的なウザキャラの濃さ、テンポ感で笑わせてもらいました。

何となくインディアンスとちょっと似ているなと思いますし、ツッコミの技量の分だけインディアンスより上かなと思っています。

手数が多く、ボケ倒すスタイルでこりゃどこで出ても滑らないだろうなと思いましたが、ここまで受けると新しさや独特な視点といった要素がなくとも高得点になるのは当然だろうなという感じでした。

ネタ番組、寄席で出てきたらめちゃくちゃ輝く、輝ける強さはあると思いますが賞レースとなった時に来年以降どのようになっていくのかちょっと私には予想がつきません。

パターン自体は明確なので、その武器をガッチガチに磨き上げていくのか、新しい手札を増やすのか…


7組目:真空ジェシカ【643点 / 5位】

3年連続の決勝でしたが3年連続審査員にハマり切らず涙を呑むことになりました。

所謂「大喜利漫才」の代表選手で、毎年良くもそんなにアイデアが出るなと感心させられてばかりです。

ボケが伝わらなくてもいい、という気概でネタを作っているフシが見受けられますが、松本人志の「笑いは遠近感」という言葉が良かったです。

近すぎても笑いにくいし、遠すぎても笑えない。

そういう意味だと彼らのネタはどうしてもどの審査員に対しても程よい遠近感とはなりにくいのかなと思います。

見ている側に優しくないというか…

とはいえ今回のネタはいちばん優しかったように思いますし、これでも厳しいなら変に迎合しに行かずに突き抜けてほしいです。(吉住のネタをやってほしい)


8組目:ダンビラムーチョ【631点 / 8位】

個人的に1番「公平な目」で見られなかった組でした。

誇張抜きで5年以上前から彼らのことは認知していましたし応援していました。

ですが、芸人としてではなくYoutuberとしてです。

私にとってはずっと応援していたインディーズYoutuberだった彼らが地上波の大舞台でネタをやる姿を私はどうしても平常心で見ることができなかったです。

ネタの質どうこうより、賞レースとして考えたときに歌ネタの賛否はあると思います。

面白い、面白くないより「歌ってどうなん?」となる層はどうしても一定数居るんだと思います。

天体観測についてもフリとして冗長すぎるという意見は至極真っ当ですが、多分彼らはもっと長くてもいい、むしろもっと長い方が本調子なのだと思います。

彼らの強みは突き抜けた歌ネタなので、変に賞レースに迎合してしまうことが正しいかは分かりません.。

 

9組目:くらげ【620点 / 10位】

審査員の松本人志から「ミルクボーイを思い出した」と言われていましたが、実際私もそれを感じました。

別に一言一句ミルクボーイというわけじゃなく、1つのお題に対して大喜利的な話題を羅列するフォーマットが明確に見えたためにそう感じました。

いわゆる「システム漫才」と言われるもので、1つのフォーマット、パターンに当てはまる内容を繰り返すことですが、これシステムが見えてしまうと個人的には冷めます。

確かにいかついおっさんが31アイスの可愛いメニューを言いまくったり、ルージュのブランドを羅列しているのは馬鹿馬鹿しくて面白かったのですが、「あーそういうフォーマットか」ってネタバレされちゃったのは痛かったと思います。

基本的にシステム漫才はもうミルクボーイとジャルジャルで掘りつくしたと思っているので、寄席でやるのは大変結構ですが賞レースでやるのは新しさを投げ捨てた感じになっちゃうなあと私は思います。

 

10組目:モグライダー【632点 / 7位】

前回出場した時と似たようなフォーマットで挑んできました。

「練習すればするだけつまらなくなる」コンビは唯一無二でしょう。

高確率でハプニングを起こすはずのともしげの爆発力が弱かったように感じますし、もっと言うとネタ自体もっとともしげの脳内CPUを苛め抜く内容にしてしまったらもっと楽しめたのかなと思います。

今回のネタは良くも悪くもともしげのCPUで処理できる範囲が大きすぎたのかなと個人的には感じましたし、本人も練習をしてしまったと語っていました。

もっと極限までともしげの脳みそを追い込んで、もっと突き抜けたそんなモグライダーを見たかったと個人的には感じました。

 

 

最終決戦

 

令和ロマン

1本目より強いネタを持ってきたこと、準決勝ネタを使わなかったこと、もっというと決勝に向けて4本ネタを作ってきたこと、全てにおいて異次元過ぎて開いた口が塞がりませんでした。

誰かが言っていましたが、「令和ロマンはただ優勝したんじゃなくてM-1を攻略しに来た」というワードがぴったりでした。

しゃべくり、コント何でもできるオールラウンダーですが、地の力を思う存分見せつけた感じはあります。

霜降り明星以来の平成生まれM-1王者ですが、霜降り明星の時よりも更に「新時代」の幕開けを感じました。*1

 

ヤーレンズ

昨年の敗者復活の時に披露したネタをかなりブラッシュアップしてきました。

昨年の敗者復活は正直ほぼ印象に残っていなかったのですが、今回は笑いっぱなしでした。

1年でレベルをものすごく上げてきたことですし、実際審査員票を3つ獲得していることからもわかるように紙一重だったと思います。

 

さや香

まさかの新山が独演会をするタイプのネタで、ネタの良しあしより虚を突かれて観衆がネタに入り込むのに1、2テンポ遅れてしまい、そのままズルスルいった感じはあります。

ですが、彼らはそれをわかった上で腹をくくってやりきったように見えます。

傍から見れば「なぜそんな選択をしたのか」となりますが、自分たちが一番納得できる形、納得できるネタで最後を終えたかったのだとしたらそれがまさしく芸人としての矜持なのかもしれません。

自分たちの幻影に悩まされる可能性は十分にあるくらいには実績を積みましたが、それでも私はさや香の来年に期待したい気持ちでいっぱいです。

*1:まあ霜降りの後にマヂカルラブリー、錦鯉、ウエストランドとおじさんたちが優勝しましたしねw

感謝とこれからと

こんにちは。

つい先ほど、マリノスから以下のニュースがリリースされました。

www.f-marinos.com

 

正直言うと今オフでの退任は五分五分というか、タイミングと流れ次第で分からないなと思っていたのですが、一つのサイクルとしてみたときにはこの上なく分かりやすかったと言えます。

今年は特にチームの限界、天井値を何度も突き付けられましたし、それ以上のものは見えなかった、出せなかったのが個人的な意見です。

勿論負傷者というエクスキューズはありましたが、負傷者があれだけ出なかったとしても多分選手の質で誤魔化せる試合が増えていただけでチームとしての進歩はそこまでなかったのではないか、と感じています。

そういう意味でマスカット監督の手札はすでに使い切ったも同然であり、もちろんそんな状態でも来年戦力が整えば十分コンテンダーとしてやっていけるとは思いますが、その1年にあまり意味は見いだせないことでしょう。

 

個人的にはこのタイミングで別れられてホッとしています。*1

少なくとも優勝させてくれた恩人であることに変わりはなく、そんな人を切り捨てるように追い出すのではなく、あくまで円満退社という形で旅を終えられたことは良かったと思います。

 

前任のポステコグルーがセルティックに引き抜かれた後やってきて、最初は様子見がごとくそんなに動いていた印象はありませんでした。

むしろ現役時代のヤバすぎる所業が話題になっていましたね。

かつてJリーグで悪名を轟かせた岩下敬輔森勇介を鼻で笑うレベルの大荒くれプレイヤーで、やべープレー集が普通に作られていました。

Wikipediaにラフプレーの欄が載っているのはなかなかレアですよね。

そんなマスカットという指導者に対して少しばかり持っていた「ただポステコグルーからチームを受け取っただけの人かもしれない」という疑念を「もしかしたら面白いのかもしれない」と変えさせたのは2021年のリーグA神戸戦でした。

当時は2023年シーズンほどじゃないにせよ飛ぶ鳥を落とす勢いで勝っていた神戸、その当時の神戸はアンカーのサンペール選手が配球の全権を担っていましたが、サンペール選手を徹底的に抑え込み、消し込むことで神戸の機能を停止させた試合は印象的でした。

前任のポステコグルーならまずやらないアプローチなこともあり、「この人のアプローチで今まで見ることのなかった類の面白いものがみれるかもしれない」とずいぶん期待しました。

2022年はワールドカップによる過密日程でシーズン期間が短く、またACLの集中開催もある中で思い切った運用手腕を発揮。

異様な度胸を見せつけ、結果的にリーグ制覇を果たしました。

手持ちの手札から最適解を探すのみならず、少し先のことを踏まえた運用術は興味深かったです。

思い切って高卒1年目の山根選手を積極起用したりと選手起用の大胆さは好感の持てるものでした。

そして、このくらいになると監督としての受け答えや態度が荒くれものだった現役時代とうって変わって紳士的かつダンディなことにも気づきます。

いやお前あの頃の破壊王スタイルは何だったんだよ、というくらいに理性的でしたし、選手一人一人へのアプローチにも愛情とリスペクトを感じるものが多く、人としては間違いなく信頼できるとそう思います。

まあそんなこんなで一つの大団円を迎えたのち、連覇を狙って2023シーズンを迎えたわけですが、チームのキャパシティの問題を把握したうえで攻撃の手法を変えてみようと試行錯誤していた様子は見て取れました。

ただ、負傷者の事情などもあり、形としては最後までできずタイトルは手にできなかったそんな印象です。

詳しいことは下記に記載していますので興味のある方は目を通してみてください。

hapmldp.hatenablog.com

hapmldp.hatenablog.com

 

もちろん続投という可能性もあったのでしょうし、続投していればそれなりに成果は出せたでしょう。

ただ、今後のチームの発展を考えたときにはこのタイミングで円満に別れられたことを私は幸せに思います。

何より優勝をさせてくれた功労者に対して石を投げながら追い出すのではなく、感謝と慈愛の言葉を述べて別れられるのはサポーター冥利に尽きます。

 

ややもすると極端で、少し狂気じみた一面のあるポステコグルーのチームを引きついで、紆余曲折ありながらも狂気をマイルドにしてもっと理性を高めたアプローチを試そうとしたことはチームの財産になるでしょう。

ポステコグルーのように分かりやすい「何か」を残したわけではないですが、これからのチームの発展を考えたときには必要な挑戦でありアプローチであったと語られることを私は切に願います。

タイトルはチームの糧になりますが、タイトルを獲れなかったからと言ってすべてが無駄ではありません。活かすも殺すもチーム次第です。

マスカットはこれからのチームに必要な事項を残してくれました。

 

次にどのような監督が就任するかまだ何の情報もありません。

新たな監督への期待は一旦置いておいて、まずはケビン・マスカットに大いなる感謝とこれからの活躍を祈念しつつ締めくくらせていただきます。

 

 

 

 

 

あとがき

某WEBマガジンではマスカット退任について金銭的な問題を取りあげていました。

私は有料会員ではないので詳しいことはわかりませんが、当該WEBマガジンはこの2年くらい「金銭的に問題がある」と言っておけばいいくらいの乱雑さを感じますのであまりアテにしすぎて不安を抱く必要もないんじゃないかなと個人的には思っています。*2

もちろん本当にお金がないのかもしれませんが、直近のチーム人件費は下記のようにリーグ2位となっており、前年から増やせていることを考えるとすべてを金銭的な問題に帰結させられるほど困窮しているという意見には個人的には頷けません。

web.gekisaka.jp

じゃぶじゃぶと湯水のごとく使えないのは事実でしょうが、そうじゃなかったらイコール貧困ってわけでもないでしょう。

このチームどのセクションよりも番記者補強したい…

 

*1:恩人と喧嘩別れはやっぱりなるべくしたくないものです。

*2:あまりに同じことしか言わず、取材能力の低さをごまかしているだけに見えたので解約しました。

プロへのリスペクトとは

こんにちは。

スポーツ観戦を趣味の一つにしていると

「プロへのリスペクト」みたいなワードが話題になることが高確率であります。

要するにプロでもない一般素人が外から見てプロ選手のプレーを評論する、その姿勢はリスペクトに欠けているのではないか。といった内容です。

 

生まれ育ちが関西で、某超人気球団*1のノリを見慣れているので、最初はちょっとそういった風潮に驚かされました。

チャンスで凡退でもしようものなら「アホボケカスゴルァ」の嵐でしたからね。*2

 

ただ、実際プロに対するリスペクトって何なんだろう。

というのは気になりました。

100%信じて擁護し続けることがリスペクトなのか、はたまた違ったスタンスがあるのか…

色々書いていきたいと思います。

 

■学生スポーツ

例えば皆様は学生スポーツ(甲子園でも高校サッカーでも春高バレーでもなんでも)を見ることはありますでしょうか。

私もたまにあります。

そういう時ふと気づくのですが、見る基準をプロと比較して思いっきり下げています。

当たり前と言えば当たり前ですが気づいた時には結構発見がありました。

プロなら「併殺取れて当然」でも高校球児なら「併殺取れたらえらい」

これはある意味プロならそれだけできる、出来て当然という目線で見ているわけですね。

 

話は変わりますが皆さんこの動画見たことありますか?

都立の特別支援学校の生徒たちが高校野球の都大会に初めて参戦するというものなのですが、私はいたく感動したものです。

野球に触れてこなかった子たちがボールを投げてバットを振る姿、素晴らしいの一言です。

実際現地で見ていたわけじゃありませんし、この動画で知っただけですがきっとこの試合を見ていたとしてこの試合に出場していた生徒がフライひとつ取れなくても私は何も思わないでしょう。

 

www.youtube.com

 

とまあこのようにカテゴリによって見る側のスタンスって全然変わってくるんですよね。

 

■若手、ルーキーへの目線

ここまでじゃないにせよ、プロ一年目の新人選手や実績の浅い若手選手に対しても「ある程度出来なくても仕方ない」という目線で見ることが多いのは私だけではないはずです。

今年で言えば横浜DeNAベイスターズの松尾汐恩選手は一軍で打席に立つことすらありませんでしたが、それでも不満を持った方はほぼいないでしょう。

高卒新人としてのハードルは一軍にはありません。

二軍の舞台で十分すぎるほどのプレーを見せてくれた彼に期待していないファンはいないでしょう。

ですが、松尾選手とまったく同じ成績を例えば同じベイスターズの戸柱恭孝選手や伊藤光選手が残したとしたら多分がっかりする人が大半なのではないでしょうか。

彼らくらい実績のある選手の主戦場はあくまで一軍です。

一軍には出られなくてもいいので二軍で打ってくれて成長の糧にしてくれればいいという見られ方をしている松尾選手と、一軍でしっかり結果を残してもらわないと困る戸柱選手、伊藤選手の立ち位置の違いでもあります。

 

■目線の違いは期待度の違い

このように学生スポーツであったり、プロスポーツでも選手によってハードルの高さが違ってきます。

そのハードルの高さ、目線の高さはつまるところ「期待度の違い」です。

ハードルが高く掲げられている選手はそれだけ期待が大きく、ある程度やってくれるだろう、やってくれないと困る。とみられている選手になるのです。

当たり前ですが期待していない、もしくはそこまで過度な期待をかけるような序列じゃない選手*3には自然とハードルを下げてみるようになります。

代表に呼ばれるようなエースFWが年間10得点取れなかったら批判されてもやむなしですが、高卒1年目の選手が年間10得点取れなくて批判する人いませんよね。

 

大前提として誹謗中傷はいけません。

ですが、主力選手がまずいプレーをしたら批判されるのは期待の裏返しです。

逆に批判の一つもされなくなったらそれだけ期待度が低くなったということです。

主力選手やキャリアのある選手に対して、不出来なプレーを痛烈に批判することより、大した期待感を持たずに見ることのほうが彼らへのリスペクトを欠いているように私は感じます。

 

■結論

プロへのリスペクトとは、それぞれの選手に対して適切な期待を持って応援することだと私は考えます。

あまりに期待が低く、どれだけ不出来でも全肯定するのもリスペクトではありません。

主力選手に対して批判を絶対許さないタイプの方もいますが、それはつまり「その程度のレベルの選手だし期待もしていない。」と言い捨てているようなものではないかと私は思います。

そりゃ高卒新人や数合わせのベテラン選手が試合に出て不出来でも批判すんなと私は思いますが、それはあくまで現状の期待値が低いからです。

主力、準主力に同じノリで接するのはリスペクトではなく実力をあまりに低く見積もった侮辱です。

また逆に過剰な期待はリスペクトではなくそれはただの買い被りです。

高卒新人にMVP級の活躍を期待するのは果たして適切なリスペクトですか?という話です。

 

皆さんは贔屓チームの選手に対してどのような期待を持っていますか?

また、贔屓チームに対してどのような期待を持っていますか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■あとがき

ファミリーだなんだとチームのやっていることを無条件で全肯定し、他人がチームを批判するのを許さない人たちの思考を頑張ってトレースしようとしたけど私には出来ませんでした。

彼らはチームに対してどのような期待値を設定していたのでしょうか。

私にはそこから分かりませんでした。

それこそ彼らにプロへのリスペクトはあるのでしょうか。リスペクトに足るだけの期待値を設定していたのでしょうか。

それとも大変失礼な物言いになりますが、先述した野球にいそしむ特別支援学校の球児たちを見るような目線で贔屓のプロ選手を見ていたのでしょうか。

 

もちろん「自分が批判をしても、表明してもチームに届くわけでもないしやっても意味がない」とある種諦念を持っているがゆえに批判をしない方もいると思います。

それはそれでスタンスとしては自由です。

 

ですが、一つ頭に入れておかないといけないことは、「ファミリー」という言葉はありとあらゆる不出来を肯定する魔法の言葉じゃないということです。

リスペクトと期待感を持っているからこそ、その要求に応えられない選手たちに厳しい言葉が飛ぶのは当たり前のことだと私は思います。

そこを無理に理解しろ、肯定しろとまではいいませんが、せめて静観してあげてもらえないでしょうか。

*1:一時期は教団

*2:正しいかどうかはともかくそれを当たり前と思って育ってきたのは事実

*3:経験の浅い若手選手や数合わせのベテラン