2023年マリノスの評価、戦術、編成は?調べてみました。

よくわかりませんでした。

 

いかがでしたか?

 

 

というわけで茶番はここまでにして本題に早速入ります。

 

 

まず2023年マリノスの残した結果から見ていきましょうか。

リーグ:29試合勝ち点54得失点差+16 2位(残り5試合)

天皇杯:3回戦敗退

ルヴァン杯:準決勝敗退

ACL:1勝1敗(GL途中)

 

まだ途中は途中なのでここで総括するのもどうなのかなあ

と思う反面、成績の数字が多少変わるくらいで私の中での考えが変わるわけでもないので、そこはあまり気にしないことにしました。

 

●2023マリノスの評価

大前提として、求められている水準には内容結果ともに辿りついていないのが現状です。

そんな中でエクスキューズがいくつかあるのも事実です。

・高丘選手の移籍が遅くなってしまい、GKの編成で後手を踏んだこと

・小池龍太選手がほぼ1年不在となってしまったこと

・成長したはずの角田選手が負傷で長期間いなかったこと

などなど

ここから先はそこは十分把握したうえでの私の感想です。

今までやってこなかったことをやろうとしました。

向き合うのを避けてきたことと向き合おうとしたけどそのうえでどうすれば良くなるかその手札を持ってなかったがゆえにありとあらゆるものが中途半端になってしまった、そんな印象です。

 

ちなみに何度も出てくるので「課題」とは何か、向き合って解決しようとしている物は何かを私なりに解釈したものを書きます。

課題:引かれたとき、相手が食いついてこない場合に前進する術が個人スキル以外にない。

解決したいもの:引かれた時の解。選手個々のスキルアップ個人戦術の向上。

 

後述する選手層と質の問題でこれまでのスタイルに立ち返りたくても立ち返れなかったがゆえに手探りのまま道なき道*1を進んだ結果えげつないところで迷子になっている。そんなところです。

 

■2023マリノスの編成

編成というのは勝てば肯定、負ければ否定されるものではありますが、今年のマリノスの編成は中々に厳しいものがありました。

どれくらい厳しいかというと麦チョコとスパークリングワインをおかずに白ご飯を食べるくらいには難しいと感じました。(何の話や)

大前提として実力のある選手をサブ扱いで保持し続けるのは難しいとは思っています。

ですが、そうだとしても最初から「これで過密日程を乗り切るのは大変そうだ」と感じたのは事実ですし、少なくとも今の状態があるから後付けで言っている人は限りなく少なくて、初手から「これ流石に質量ともに足りてないのでは」と懸念していた方が多かったと思います。

そのうえで夏に藤田選手とマルコス選手の離脱、変わりに入ったのが加藤選手とナムテヒ選手。

どうしても苦しいと言わざるを得ないです。*2

また、ある程度今保有している若い選手たちにチャンスを与えたい、という意図が見え隠れしているそんな編成でもありました。

これまでのマリノスは層が厚すぎて特に若い選手が出る機会が少なかったですが、そういう意味では中々期待通りに成長を見せてくれた選手がいなかったのはあるでしょう。*3

出番の限られていた実力者たちを手放し、若い選手たちのブレイクスルーに賭けたけど、若い選手たちが跳ねなかったとそんな評価が妥当かと思います。

もちろん過密日程が分かっている中でそんな綱渡りもいいとこな編成をするべきなのかというのは至極その通りとしか言いようのない意見ですし、私もそれは確かにその通りだとは思います。

あとは金銭面の話にもなってくるのですがそこまでいくと分からないことが多すぎるのでちょっと割愛させてください。

 

■ケビン・マスカット監督の評価

私は「ポステコグルーの頃はよかったのにマスカットが台無しにした」という物言いには真っ向から反論します。

このチームが向き合っている、そして解決しなければならない問題点は2018年から何一つ変わっていません。

ポステコグルーはその課題を解決しないまま(できないまま?)渡英しました。

マスカットは2021年に引き継いだチームを大きく壊さないようにとりあえずシーズンをやり過ごしました。

2022年は序盤の過密日程や期待外れのパフォーマンスで試合を壊し続ける選手と向き合いながら、徐々に使える選手を増やしていってリーグ制覇を果たしました。

そして今年、マスカットは「戦い方を変えないとじり貧になる」と判断して、今の戦い方を選択しています。

ここに関して簡潔に言うと

・課題を課題と認識して、対応しようと試みたことは間違いなく評価されるべきこと

です。

そのうえで現状のチームを見ると

・やろうとしたことに対して、具体的な方策を持っていないから課題が課題のままでチームが混乱してしまった。

と私は見ています。

そういう意味ではマスカットを「無能」とバッサリ切る気にはあまりなれないのですが、それでも「これ以上手札もなさそうだし今期限りで袂を分かつのがお互いにとってベスト」とは感じます。

 

■総括

今までは選手質、選手層に甘えて向き合ってこなかったことについて向き合ったことで様々な不具合が炙り出されたことは改めて興味深かったですし、前任者みたいに課題と本格的に向き合わないまま体よく契約期間をやり過ごす選択肢もあった中であえてやってくれたことは決して悪いことじゃなかったと感じます。

ですが、反面マスカット監督とコーチ陣にはそもそもの課題を解決するための指導能力がなかったということは言えます。

あとは選手の質も、単純に若手云々より優勝を狙うと考えたときにどうしても厳しいレベルの選手がそれなりの数いるため、用兵にデバフをかけていたのも事実です。

無茶苦茶厳しい言い方をすれば、「薄い選手層とヘボい選手たちを率いて出来もしないサッカーに無謀に挑戦した結果何も得られなかった」となるけど、そこまではちょっと言えないです

ただチームにとって一石を投じることになるシーズンだったことだけは間違いないので、せめてこれを糧にして変わっていってほしいと私はそれだけを切に願います。

 

*1:というかちゃんとやれば道はあるけど地図も羅針盤のコンパスも持ってない首脳陣だった

*2:加藤選手は負傷した小池裕太選手に代わる補強かつ、年齢的には将来性を見込んだ先行投資であるため、実質の即戦力補強はナムテヒ選手のみでしたが、マルコス選手の退団を考えると補強とまではいかず補充にとどまってしまっていると感じます。

*3:昨年からモノの違いを見せていた山根選手くらいしか伸びたと言える若手はいないと感じています。