こんにちは。
数試合経過したらとりあえず書こうと思っていました。
一旦代表ウィークによる中断期間ということもあり、書いてみます。
■キューウェル監督の目指すもの
これに関していうとチームを取り巻く媒体での文字情報および、時たま試合で出る姿で憶測する形になりますが、「オープンな展開を減らし、クリーンなビルドアップ」を目指しているのではないかと思っています。
今までだったら突っ込んでいたところをペースダウンさせたり、というのは思想が見えます*1
これは今のチームが抱える課題と直結しており、この方向を目指すこと自体が駄目だとは思いません。
ただ、簡単に目指せるものでもないだけにどうするのか、どう動くのかは見ていく必要があります。
■チームに残る課題
シンプルに言うと先述の目指す姿については編成とそぐわないことです。
ビルドアップが極端に苦手で、味方に爆弾を押し付けるか苦し紛れに遠くに蹴りこむことを選択しがちなの左利きなだけのCB
運動量はあれど機動力もピボット能力も視野の広さも持ち合わせていないアンカー
攻守で連動しないといけないのにあからさまに守備をサボって足をためたがるWG
試合をコントロールする意識が皆無で、思い付きでスルーパスを狙いたがり、怒りの沸点がきたら相手選手を〇しにいくRSB
味方の状態に全くお構いなしで安易なパスをつけて被カウンターの起点になりがちなベテランの右サイドアタッカー
とまあ彼らだけじゃないのですが、なかなかしんどかろうと思います。
他にもサッカーIQ足りてない選手は山ほどいます。
逆にACL準々決勝の2ndlegで永戸選手退場以降の姿を見ると、ある意味分断気味の割り切ったサッカーをするならこのチームは向いているんだなってのは感じました。
また、チームの全体的な傾向として在籍期間の長い選手に限ってオープンな展開を好み、勝手に試合をオープンにして無駄に難しくします。
言葉を選ばずにいうと若手や直近で加入した選手の方がよりサッカーIQが高く、昔からいる選手のサッカーIQが非常に低いです。
勿論そういったものも含めてキューウェル監督に改善を願いたいとは思っているのですが、いくら監督や首脳陣が頑張っても出来ることと出来ないことはあります。
例えば一森純選手は1年足らずのマリノスでの経験で大きく飛躍しました。
ただ、オビ選手は何年いても自らのやり方をマリノスに合わせられないまま移籍しました。
ここは選手個々の資質、意欲みたいなところも大きくかかわってきます。
そういう意味で言うと、例えば上島選手は個人的にまだまだ足りない*2とは思いつつも、昨年の生まれたての小鹿のようなボール保持を思い返すと「幾分変わったな」と思わせてくれますし、エドゥアルド選手は悪い意味で2022年加入当初から何も変わっていません。
■筆者の想い
個人的にキューウェル監督の挑戦は支持したいです。
ただ、キューウェル監督のやり方が絶対正義かというとそうも思いません。
例えば町田や神戸、広島のように強度にリソースを割り振る戦い方を選ぶというならそれはそれで支持はします。
ただ、散々ボール保持と向き合いながらああでもないこうでもない、とこねくり回して来た時間を「あの頃はただ無駄にボール触ってたよね」で終わらせちゃうのはちょっと寂しいなってくらいですかね。
とはいえ外的環境*3を踏まえると、難しい挑戦だとは思います。
どちらかというと、新米監督を「あえて」呼んだのならフロントは全身全霊のサポートをしてやってほしいと思います。
あとは、わざわざ連れてきた新米監督に「ポリシーを曲げさせて、勝ち点を追わせる」みたいなことはさせてはいけないですよ。
■これからの話
リーグ戦3試合(2勝1敗)
ACL4試合(3勝1分)ベスト4進出*4
と7試合の公式戦を積んできました。
言葉を選ばずに言えば
「何がボトルネック」なのかが予想より見えたなと。
結構明白で、そこをどう対処するのかってのをクラブとしても考えなきゃなあって感じですね。
※ここから先はあくまで私の所感です。
※あくまで感情を排した場合の最適解の考察です。
身も蓋もないけど、選手の質が全く足りてないように見えてなりません。
勘違いなさる方もいらっしゃるかもしれないので補足すると、「能力が低くて駄目な選手」ではなく「キューウェル監督の志向するサッカーが不得意な選手」というのが正確な表現になります。
個人的にはそういった選手たちを伸ばし、引き上げてほしいとは思っていますが、とはいえ限度があります。
先述の通り、成長の兆しを見せている上島選手であれば、現段階で拙いプレーが出ても我慢できますが、例えば今のエドゥアルド選手や喜田選手に関しては申し訳ないのですがスタメンで使って不味いプレーがあっても、「やっぱりな」という感想しか抱けません。
他にも、水沼選手や宮市選手、松原選手といった古参組が軒並み判断の甘さ、個人戦術の低さを露呈しております。
また、エウベル選手は圧倒的な個人技と裏腹にプレスにいかず、左サイドの守備を苦しめる要因となっていたり、ロペス選手のプレスのかけ方も決していいものではないです。*5
とさらっと書くだけでこれだけの課題があります。
もちろんこの課題を乗り越えるのをやめて、一旦気持ちよくできるプレーを中心にやらせるのもいいでしょう。
でも、だとするとキューウェル監督の存在意義ってないんですよね。
前任のマスカット監督が後半戦やってたようなことですからね。
少なくとも、チームにとって一つの転換期だと判断したからこそ、キューウェル監督を新たに迎え入れたわけで、そうであれば監督に「現有戦力に阿ったサッカーをさせてはいけない」のではないでしょうか。
少し昔話をしますが、モンバエルツ氏が監督になった後、スタイルに合わなかった中村俊輔氏は徐々に場所を奪われて追いやられていきましたね。
逆に中澤佑二氏は自身のプレースタイルを柔軟に切り替えて、モンバエルツ監督のもとでも守備の要として躍動しました。
ポステコグルー氏が監督になった時もそういう事例ありましたよね。
マスカット氏に関してはシーズン途中からの就任であったことも踏まえるとドラスティックな変化はありませんでしたが、キューウェル監督が率いている今は変化をするチャンスです。
キューウェル監督がやりたいサッカーに少しでも近いプレーをこなせる選手を取ってきて、そぐわない選手を出す、これをやる必要があります。
成長しようともがいている選手は船に乗せてもいいと思いますが、そうでない選手はチーム在籍歴やサポーターからの人気などは一旦置いといて、違う船に乗せるべきじゃないかと、それが一つの「選手ファースト」じゃないかと私は思います。
流石に3月の移籍期間で選手を取ってきてほしいとまでは言いません。
ただ、夏の移籍期間や今オフ、もっと言うと大学生の内定なども含めて動いてあげてほしいです。
そうじゃないと結局今のサッカーが完成することはありません。
あくまで監督の意向を優先してあげてほしいと切に願います。
あとがき
A京都戦は悪い意味でびっくりしました。
特にベテラン、中堅組の選手たちが軒並み判断がおかしく、無駄に試合を難しくしていたように思います。
GKのポープ選手なんかはその割を食わされた形で退場しましたね。
そんな中で途中から出てきた加藤蓮選手や山根陸選手がバタついた様子も見せずに試合を締めようとする姿を見て、「こういった若い選手たちが報われてほしい」と心から思いました。
私は、そういった若い選手たち、また成長しようと戦っている選手たちに対してエールを送りたい、それだけです。