感謝とこれからと

こんにちは。

つい先ほど、マリノスから以下のニュースがリリースされました。

www.f-marinos.com

 

正直言うと今オフでの退任は五分五分というか、タイミングと流れ次第で分からないなと思っていたのですが、一つのサイクルとしてみたときにはこの上なく分かりやすかったと言えます。

今年は特にチームの限界、天井値を何度も突き付けられましたし、それ以上のものは見えなかった、出せなかったのが個人的な意見です。

勿論負傷者というエクスキューズはありましたが、負傷者があれだけ出なかったとしても多分選手の質で誤魔化せる試合が増えていただけでチームとしての進歩はそこまでなかったのではないか、と感じています。

そういう意味でマスカット監督の手札はすでに使い切ったも同然であり、もちろんそんな状態でも来年戦力が整えば十分コンテンダーとしてやっていけるとは思いますが、その1年にあまり意味は見いだせないことでしょう。

 

個人的にはこのタイミングで別れられてホッとしています。*1

少なくとも優勝させてくれた恩人であることに変わりはなく、そんな人を切り捨てるように追い出すのではなく、あくまで円満退社という形で旅を終えられたことは良かったと思います。

 

前任のポステコグルーがセルティックに引き抜かれた後やってきて、最初は様子見がごとくそんなに動いていた印象はありませんでした。

むしろ現役時代のヤバすぎる所業が話題になっていましたね。

かつてJリーグで悪名を轟かせた岩下敬輔森勇介を鼻で笑うレベルの大荒くれプレイヤーで、やべープレー集が普通に作られていました。

Wikipediaにラフプレーの欄が載っているのはなかなかレアですよね。

そんなマスカットという指導者に対して少しばかり持っていた「ただポステコグルーからチームを受け取っただけの人かもしれない」という疑念を「もしかしたら面白いのかもしれない」と変えさせたのは2021年のリーグA神戸戦でした。

当時は2023年シーズンほどじゃないにせよ飛ぶ鳥を落とす勢いで勝っていた神戸、その当時の神戸はアンカーのサンペール選手が配球の全権を担っていましたが、サンペール選手を徹底的に抑え込み、消し込むことで神戸の機能を停止させた試合は印象的でした。

前任のポステコグルーならまずやらないアプローチなこともあり、「この人のアプローチで今まで見ることのなかった類の面白いものがみれるかもしれない」とずいぶん期待しました。

2022年はワールドカップによる過密日程でシーズン期間が短く、またACLの集中開催もある中で思い切った運用手腕を発揮。

異様な度胸を見せつけ、結果的にリーグ制覇を果たしました。

手持ちの手札から最適解を探すのみならず、少し先のことを踏まえた運用術は興味深かったです。

思い切って高卒1年目の山根選手を積極起用したりと選手起用の大胆さは好感の持てるものでした。

そして、このくらいになると監督としての受け答えや態度が荒くれものだった現役時代とうって変わって紳士的かつダンディなことにも気づきます。

いやお前あの頃の破壊王スタイルは何だったんだよ、というくらいに理性的でしたし、選手一人一人へのアプローチにも愛情とリスペクトを感じるものが多く、人としては間違いなく信頼できるとそう思います。

まあそんなこんなで一つの大団円を迎えたのち、連覇を狙って2023シーズンを迎えたわけですが、チームのキャパシティの問題を把握したうえで攻撃の手法を変えてみようと試行錯誤していた様子は見て取れました。

ただ、負傷者の事情などもあり、形としては最後までできずタイトルは手にできなかったそんな印象です。

詳しいことは下記に記載していますので興味のある方は目を通してみてください。

hapmldp.hatenablog.com

hapmldp.hatenablog.com

 

もちろん続投という可能性もあったのでしょうし、続投していればそれなりに成果は出せたでしょう。

ただ、今後のチームの発展を考えたときにはこのタイミングで円満に別れられたことを私は幸せに思います。

何より優勝をさせてくれた功労者に対して石を投げながら追い出すのではなく、感謝と慈愛の言葉を述べて別れられるのはサポーター冥利に尽きます。

 

ややもすると極端で、少し狂気じみた一面のあるポステコグルーのチームを引きついで、紆余曲折ありながらも狂気をマイルドにしてもっと理性を高めたアプローチを試そうとしたことはチームの財産になるでしょう。

ポステコグルーのように分かりやすい「何か」を残したわけではないですが、これからのチームの発展を考えたときには必要な挑戦でありアプローチであったと語られることを私は切に願います。

タイトルはチームの糧になりますが、タイトルを獲れなかったからと言ってすべてが無駄ではありません。活かすも殺すもチーム次第です。

マスカットはこれからのチームに必要な事項を残してくれました。

 

次にどのような監督が就任するかまだ何の情報もありません。

新たな監督への期待は一旦置いておいて、まずはケビン・マスカットに大いなる感謝とこれからの活躍を祈念しつつ締めくくらせていただきます。

 

 

 

 

 

あとがき

某WEBマガジンではマスカット退任について金銭的な問題を取りあげていました。

私は有料会員ではないので詳しいことはわかりませんが、当該WEBマガジンはこの2年くらい「金銭的に問題がある」と言っておけばいいくらいの乱雑さを感じますのであまりアテにしすぎて不安を抱く必要もないんじゃないかなと個人的には思っています。*2

もちろん本当にお金がないのかもしれませんが、直近のチーム人件費は下記のようにリーグ2位となっており、前年から増やせていることを考えるとすべてを金銭的な問題に帰結させられるほど困窮しているという意見には個人的には頷けません。

web.gekisaka.jp

じゃぶじゃぶと湯水のごとく使えないのは事実でしょうが、そうじゃなかったらイコール貧困ってわけでもないでしょう。

このチームどのセクションよりも番記者補強したい…

 

*1:恩人と喧嘩別れはやっぱりなるべくしたくないものです。

*2:あまりに同じことしか言わず、取材能力の低さをごまかしているだけに見えたので解約しました。