こんにちは。
私です。
3/26のルヴァンカップで序列の低かった若手、中堅選手が奮闘していた姿を見ていて、ふと気になることがあったので書いてみようと思います。
・ルヴァンカップのレギュレーションが変わる
従来のルヴァンカップはACL組を除き、降格したJ2クラブも含めて16チームを4グループに分けます。
そのグループ内の上位2クラブが次のラウンドに進み、抽選で当たったクラブとH&Aで対戦をして、勝った4クラブ+ACL組4クラブがベスト8となり、そこからも準々決勝、準決勝はH&Aで決勝が一発勝負でした。
ですが、来年以降は大きく変わります。
どうもJ1~J3までの計60チームが参加するトーナメントになるそうです。*1
個人的にこの変更はあまり好ましく思わないのですが、その理由を次に記載していきます。
・旧来ルヴァンカップの良さ
旧来のレギュレーションの良さは何より若い選手、実績のない選手がアピールする最適の場だったことでしょう。
カップ戦ではありますが一戦必勝のトーナメントではなく、グループリーグ内で2位以内になれば次に進む可能性があるレギュレーションの仕様上、実績のない選手たちが起用されやすいです。
そんなルヴァンカップの場でアピールをすることで序列を上げていく、必死に闘う、そんな選手の姿を見ることができるのがルヴァンカップの良さでしょう。
現にルヴァンカップのプレーをきっかけにサッカー人生を変えた選手は何人もいますし、現FC東京の仲川輝人選手もその一人です。
明確に一人の選手がサッカー人生を変えるべく鬼気迫るプレーを繰り返す姿は見ていて胸を打つものがありました。
・オールトーナメントによる懸念
正直まだ詳細のレギュレーションは出ていません。
トーナメントとはいえ決勝以外H&Aなのか、ワンマッチなのかわかりません。
ただ、やはりトーナメントとなるといくら最初の相手が下部カテゴリとはいえチームによっては本気メンバーで臨むことも少なくないでしょう。*2
とはいえリーグのような長丁場でなくとも数試合勝てばタイトルと賞金を入手できるとなると、若い選手を使っている場合じゃないと捉えることもあるでしょうし、何ならそれは間違っているというわけではありません。
ただ、カップ戦序盤の醍醐味の一つが失われそうで寂しく感じます。
・夢、希望、大会の価値、大会の規模
日本でいうルヴァンカップ、いわゆるリーグカップ*3に当てはまるのはイングランドでいうカラバオカップです。
ですが、多くの国ではこのリーグカップがありません。
実際イングランド以外の5大リーグといわれるスペイン、イタリア、ドイツ、フランスにはこのリーグカップは開催されませんし、日本人選手が多く在籍するベルギーやオランダにもありません。*4
いわゆるカップ戦として知られる天皇杯やFAカップ、コッパイタリアなどの大会であれば優勝チームには大陸別の大会出場権が与えられます。
ですが、リーグカップはそのような優勝特典はなく、賞金とカップ戦勝者としての名誉が与えられるにすぎません。
イングランドでは特にカラバオカップは軽視されており、賞金も極めて安価です。*5
少なくともイングランドにおけるリーグカップは大陸別大会に出場できる夢もなく、上位クラブが本気を出さないため大会で活躍することが将来につながる希望もなく、賞金も極めて低いため大会の価値、大会の規模も無いものになっているのでしょう。
それに比べると日本のルヴァンカップは確かに大陸別大会に出場できる夢はありませんが、グループステージで出場した若手中堅の選手たちが自クラブでの序列を上げることには寄与するため希望はありました。
また賞金は天皇杯と変わらないため、大会の価値、大会の規模も小さいものではありません。
良くも悪くも大会を勝ち取る意味を各クラブが見出しているのがルヴァンカップなのかなと感じます。
だからこそ裏を返せばそのルヴァンカップを勝ち取るために各クラブ近視眼的な起用が多くなってしまいそうな恐れのあるオールトーナメントは果たしてルヴァンカップそのものにプラスに寄与するのか、どうしても気になってしまうところではあります。
実際やってみないとわからないことなので、この懸念を吹っ飛ばすような大会であることを切に望みます。
なんなら旧レギュレーション最後の王者がマリノスであることも望みます。
それでは今回もお読みいただきありがとうございました。