こんにちは。
だいぶ遅くなりましたが、今年の日本シリーズは3位からの下剋上を果たした横浜DeNAベイスターズが制覇しました。
いちファンとしてシリーズ前は「4タテされて終わるだろう。1つ取れたら上出来。」と思っていたので3戦目以降の流れにはちょっと困惑してしまいました。
そんな訳でセ・リーグで貯金2しかない3位チームが「日本一」という栄冠に輝くことになりました。
当然賛否両方の声があります。*1
とはいえ正直なところ、否の声も分からなくは無いんですよね。
143試合の長いシーズンと短期決戦、別物だし優勝は優勝としてたたえられるとはいえ、流れ的にどうしても日本一>リーグ優勝みたいな扱いになりがち*2ですし、特に巨人は優勝したのに蚊帳の外みたいな感覚で気分が良くないでしょう。
まずCSは前提として興行面でやり始めたことで、特に当時観客動員に苦戦していたパ・リーグが話題作りのためにやり始めたのがセ・リーグにも普及したというのが流れだったと思います。*3
実際思った以上に興行的には大成功を収めており、現状CS制度そのものを無くす、というのは現実的には無理でしょう。
今のプロ野球界において、何よりのトラウマが「2004年の球界再編問題」であり、あの頃のような状態に戻りたくないというのが共通認識として色濃く残っています。
もちろん、今のNPBの興行的な隆盛を考えると、クライマックスシリーズを無くしたところでいきなり観客動員が下がることは無いでしょう。
実際、消化試合が確定しているBクラス球団の客入りが取り立てて悪かったわけでもありません。
ただこういったことはチリツモでじわじわ観客動員数を蝕んでいくリスクがある事を考えれば現状維持のポストシーズンにならざるを得ないでしょうし、それはそうだといった感じです。
また何より、クライマックスシリーズを無くして「さらに観客動員が増える」ということはほぼあり得ないと言ってもいいわけですから、わざわざ改めて観客動員を減らすための策を打つということは無いでしょう。
NPBという組織はまあまあ残念な方ではありますが、流石にそこまで振り切ってアクセルベタ踏みするほどぶっ飛んだ組織でもないというのは長らく野球を見ていると感じるところではあります。
つまるところ、これからの野球界はずっと「クライマックスシリーズありき」で考えなきゃいけないわけです。
そんな中、「ゲーム差によってさらにアドバンテージをつけるべき」であったりとか、「優勝チームは2つのアドバンテージがあってもいい」といった意見もあります。
一見分からんでもない考えですが、冷静に考えると4勝先取で1つのアドバンテージがあり、なおかつホーム球場で、なおかつ自分たちは先発ローテ1番手から出せるのに対し、上がってくる側はよほど奇策をしていなければローテ3番手、4番手のマッチアップになります
これを更にアドバンテージ増やして、優勝チームは2勝、上がってきた側は4勝とかになると、そもそもクライマックスシリーズをやる意味とは?みたいな話になってきて、あってないようなものになりかねないですし3位争いの熱も冷めるように思います。*4
本来、「消化試合を極力減らしてシーズン最終盤までペナントレースを盛り上げたい」という意図が強いはずのクライマックスシリーズですが、あまりに優勝チームに有利すぎる条件だと「クライマックスシリーズに出たところで意味がない」となってしまっては結局クライマックスシリーズを廃止するのと比べても大差は無いでしょう。
そういう意味では3位からだろうが、下手したら借金持ちだろうが日本一になれる可能性があったとしても、現行のクライマックスシリーズのフォーマットを大きく崩すのは現実的ではないでしょう。
とはいえ現行のクライマックスシリーズに問題がないわけではありません。
それは優勝チームが待たされすぎることです。
ジャイアンツは10/2にレギュラーシーズンが終わったあと、10/16からクライマックスシリーズのファイナルステージを戦いました。
10/12,13と1stステージを戦ったベイスターズとの試合勘の差はどうしても気になるポイントではあります。
もちろんそれでも大半の優勝チームは勝ち上がっているため、「有利な条件なんだし負けた方が悪い」と切り捨てられそうなところではありますが、それでも間延びした日程自体あまり良いこととは思えないため改善は必要でしょう。
興行的に1stステージを土曜スタートにしたいという思惑は見えますが、結局もっと肝心なはずのファイナルステージが平日スタートなのであんまり考えなくてもいいんじゃないかと思いますし、今年は特に楽天が雨天中止の影響でかなり公式戦が延び延びになってしまって試合消化が遅くなりましたが、延期でまだ開催していない試合のカードがBクラスが確定しているチーム同士であれば、クライマックスシリーズの裏でやってしまっても良いのではないでしょうか。*5
セパ両リーグが現行フォーマットのポストシーズンを戦うようになったのが2008年からで、今年で17年となります。
その間、のべ34チームが日本シリーズに出場したわけですが、2位から日本シリーズ出場を果たしたのが2014阪神、2018ソフトバンク、2019ソフトバンクで、3位から日本シリーズ出場を果たしたのは2010ロッテ、2017DeNA、2024DeNAで計6チームとなります。*6
割合としては実際まぁまぁちょうどいい塩梅と言えなくもないんですよね。
なんなら、同一年に両リーグ揃って優勝チームがCSで敗退した事例が未だにないあたり、一般的な野球ファンが思うより今のクライマックスシリーズはバランスが良い制度なのかもしれないなと感じます。
あまりに優勝チームを優遇するのならそもそもクライマックスシリーズなどやる必要がないわけですし、かといって優勝チームを全く優遇しないのも流石にシーズンを考慮しなさすぎということを考えると現行を基本的には踏襲したうえで日程面を多少改善するくらいで良いのかなと思います。
プロ野球は興行として他の興行とは圧倒的な人員動員力で差をつけており、それは元々の人気に加えて営業努力のたまものであることは間違いないでしょう。
そんな中で興行面での向上施策として成功しているクライマックスシリーズを否定し、取りやめる理論はないということは大前提頭に入れて応援するくらいの方が精神衛生的には良いのではないかなと思います。